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前回の記事では、対面コミュニケーションにプレッシャーを感じてしまう私が、自分と相手の心を守るために「テキストでの傾聴」という選択をしたお話をしました。
自分のペースで相手の言葉を受け取り、じっくりと時間をかけて一番優しい言葉を選んで返す。この「テキストの余白」がもたらす安心感は、悩み相談の場だけにとどまりませんでした。
実は、私の本業である「Webライター」の仕事において、この【テキストから感情や意図を読み取り、文章で返す】というプロセスこそが、最大の武器になっているのです。
「ライター=文章を書く仕事」と思われがちですが、長くこの仕事を続けてきて思うのは、圧倒的に「聴く力」が試される仕事だということ。
シリーズ最終回となる今回は、悩み相談の枠を飛び越え、内向的な私が培ってきた「傾聴力」が、実際のクライアントワークや執筆作業の中でどのように活かされているのかをお話しします。
👉本シリーズの第1回目、なぜ私がWebライターをする中で心理系の資格を得るに至ったのかはこちらで。
目次
第1章:チャットの画面越しに「クライアントの心」を聴く
Webライターの仕事は、基本的にクライアントとのチャットやメールのやり取りから始まります。
画面の向こうから送られてくる、「こんな記事を書いてほしい」というテキストの依頼。時には、その指示がとても短かったり、要件だけが事務的に書かれていたり、逆に少しふんわりしていて方向性が掴みづらかったりすることもあります。
以前の私なら、「もっと具体的に指示してくれないと困るな……」と戸惑い、焦っていたかもしれません。でも、テキストの奥にある感情を読み取る「聴く力」を意識するようになってから、文字の見え方が少し変わりました。
短い文面の裏には、「他の業務に追われていて、じっくり指示をまとめる時間がない」というクライアントの忙しさが隠れているかもしれません。ふんわりとした依頼の裏には、「実はクライアント自身も、どういう記事にすればいいか迷っている」という声なきSOSがあるのかもしれません。
その背景にそっと耳を澄ませることができたら、ただ機械的に「かしこまりました」と返すのではなく、「もしかして、ターゲット層で少しお悩みですか?」「お忙しそうなので、こちらでいくつか構成案を出してみましょうか?」と、相手の状況に寄り添ったボールを投げ返すことができます。
文字だけの無機質なやり取りであっても、画面の向こうにいる「クライアントの心」を聴く。それだけで、お互いがホッと安心できる、温かい仕事の進め方ができるようになるのです。
第2章:読者の「声なきSOS」に耳を傾ける執筆作業
そして、この傾聴力は、いざパソコンに向かって記事を書き始めるときに、さらにフル稼働することになります。
Web上の記事を読む人は、何かしらの理由があって、検索窓に「キーワード」を打ち込んでそこへたどり着きます。それは言い換えれば、読者からの「声なきSOS」です。
「今、どんな気持ちでこのキーワードを検索したのだろう?」 「どんな現実に疲れて、どんな言葉をかけてほしくて、この記事を開いたのだろう?」
画面の向こう側にいる、まだ見ぬ読者の感情を深く想像し、その痛みに共感しながら文章を組み立てていく。それはまさに、見えない相手の心にじっと耳を傾ける「傾聴」そのものです。
「ライター=文章を書く(発信する)仕事」だと思われがちですが、長く続けてきた今の私の中では、その感覚は完全に逆転しています。
相手の悩みをとことん「聴き」、それに全力でうなずき、「大丈夫ですよ、こんな解決策がありますよ」と、一番優しい言葉で返事の手紙を書く。それが私にとっての「執筆」という作業なのです。
第3章:対面じゃなくても、テキストだけで築ける強い信頼関係
「フリーランスとして生き残るためには、こまめにZoomなどでオンライン会議をして、顔を突き合わせて信頼関係を築くべきだ」 世間ではよくそう言われますし、実際それが得意な人もたくさんいます。
でも、対面でのコミュニケーションにどうしてもプレッシャーを感じてしまう内向型の私にとって、それは高いハードルでした。「顔が見えないと、クライアントに信頼してもらえないのでは……」と悩んだ時期もありました。
しかし今なら、自信を持って言えます。 無理をして対面の会議をセッティングしなくても、「テキストでのやり取り」に全力を注ぐことで、十分すぎるほど強固な信頼関係は築けるのだと。
「この人は、少ない文字数からでもこちらの意図を正確に汲み取ってくれる」
「チャットのやり取りだけで、こんなにも安心して仕事を任せられる」
テキストの裏側にある感情や背景を「聴き」、それに寄り添った丁寧な文章を返す。その日々の積み重ねこそが、立派な実績と信頼に繋がっていくことを、私自身がクライアントワークを通じて実感しています。
だからこそ、「話す」ことに苦手意識がある人ほど、テキストコミュニケーションの力を信じてみてほしいのです。
まとめ:書くことも、聴くことも。私が言葉を紡ぎ続ける理由
ここまで、全3回にわたって「傾聴力」についてお話ししてきました。
私がココナラで始めた「悩み聞き・相談サービス」も、本業である「Webライター」としての執筆やクライアントワークも、私の中では全く同じ根っこで繋がっています。
それは、「画面の向こうにいる誰かの心に静かに耳を傾け、安心できる言葉を届けること」です。
言葉に詰まってもいい。まとまっていなくてもいい。 対面でのスピード感やプレッシャーから解放された「テキスト」という穏やかな空間だからこそ、私たちはもっと素直に、もっと深く繋がり合えるのだと信じています。
「書くこと」も「聴くこと」も、その手段がテキストである限り、私にとっては自分らしく誰かに寄り添える最高の仕事です。
これからも、不器用な私なりのペースで。 そして、私と同じように日々のコミュニケーションに生きづらさを感じている方の心に、少しでも寄り添えるように。
この小さな机の前から、今日も言葉を紡ぎ続けていきたいと思います。




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